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2007年 12月 30日

才能を世に出す才能 - チャールズ・ロイド

12月25日・クリスマスの晩に iTunes Storeでチャールズ・ロイドの「Forest Flower」を購入した。チャールズ・ロイドはこれが実は初めてなのだが、とても気に入った。入手以来、既にもう何度も聴いている。むせび泣き心を振るわせるように訴えかけるテナーサックスの美しい調べもタマランが、強力かつ縦横無尽なジャック・デジョネットのドラムと、チャールズ・ロイドのサックスを決して邪魔はせず、しかし表へ裏へと変幻自在にチャールズ・ロイドを煽りながら乱舞するキース・ジャレットの美しいだけではない(キースが将来切り開く新しい時代のジャズを予感させる)ピアノも素晴らしい。
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チャールズ・ロイドは、ジャズの入門書やジャズの有名人100傑的なリストからは漏れることが多い。確かにジャズ史観的に言えば、ジャズミュージシャンとしては初めて「フィルモア」に出演した - という以外では、ジャズという音楽の進化に大きな貢献を果たしたり、エポックメイキングな演奏をしていたり、また後進へ強い影響を与えたりはあまりしていない人であるのは事実なのだろうと思う。フィルモアに出るくらいなので、当時(本作は1966年、Monterey(CA)にてライブ録音。フィルモア出演は'67年)は「ロック寄り」の演奏だと理解されることも多く、ジャズの保守本流(?)側からは異端扱いというか、商業主義に堕しているような批判的見方もされていたであろう。しかし現代(いま)の耳で聴くと、十分に「ジャズって」おり、非常にクールかつ美しい演奏だ(少なくとも、近年のCD屋のジャズコーナーでよく見かける、演奏で売っているのだか、ジャケット表紙の修正されまくりの顔写真で売っているのかワカランような凡百ミュージシャンの甘〜くてユルユルな演奏よりも1000倍はジャズ魂が燃えたぎる演奏であることを保証できる!)。

ところで、キース・ジャレットはチャールズ・ロイドのバンドに参加することにより、その名を上げることになった。勿論、キースが既に当時より人々の瞠目に値するひと味もふた味も違う「新しい」ピアノを弾けた - という事が大前提にはあるのだが、その実力を正当に評価しキースのメジャーへのステップをしっかりと提供できたチャールズ・ロイドの眼力が立派であったのは間違い無い。
これを裏付けるのが、後に渡米してきた('82年)ミッシェル・ペトルチアーニをチャールズ・ロイドが受け入れ、NYのジャズシーンに紹介をする役割を演じることになったという事実だ。

それにしても、こんなにイケている美味しいアルバムが、iTunes Storeでは何と600円。無茶苦茶お買い得!
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by 2dachsies | 2007-12-30 23:51
2007年 12月 27日

朝焼

またまた夜明け写真。こればっか。。。(^ ^;

今日の写真は1000mmレンズを使用。

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(EOS-5D + MTO-11CA 1000mm F10

さすがに1000mmともなると、手持ち撮影だと歩留まりはあまり良く無い。この写真もISO1600まで感度を上げているのだが、如何せんF値がF10もあるので、シャッター速度は1/100秒で精一杯。1/100でもピタッと静止させることができる時も稀にあるのだが、今回は僅かに手振れを起こしている。で、手振れを誤魔化す(笑)ためにシャープを少しだけかけている。

ちなみに同じ被写体を違う焦点距離で撮影した写真は、過去こちらでUPしているのでご参考まで。興味あれば見比べてみて下さい。

500mm

180mm

35mm
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by 2dachsies | 2007-12-27 01:31 | MTO-11CA 1000mm F10
2007年 12月 24日

You Must Believe in Spring - ビル・エバンス

日本人のジャズファンの大半はピアノトリオ好きなのだという。耳が金管楽器特有の破裂音にあまり馴染んでいない人が多く、このため編成にホーンが含まれていないジャズを無意識に選好してしまっているらしい。分かるような気がする。俺の場合、特に嫁の寝入り端の時間帯に寝室の隣の部屋でかける時などは、嫁に怒られぬよう(笑)どうしてもホーン入りは避けてしまいがち(ホーンではなくとも、セシル・テイラーとかは夜半にヘッドホン以外での再生をすることはやはり躊躇するのだが。。。)。
ということで、今夜はこれを聴いている。

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iTunesは保有音楽のデータベースとしての機能も持つのだが、便利な機能のひとつに再生回数が記録されていることがある。この再生回数をチェックしながら、できるだけまんべんなく色々なアーティスト、アルバムを分け隔て無く聴くようにしている。しかし俺にとって音楽は、義理や仕事で聴いているのではなく、趣味として好きだから聴いているので、どうしても頻繁にかけてしまうアルバムというのは避けられず、再生回数トップグループとその他との再生頻度差は開くばかりだ。
このアルバムの再生回数も抜きん出て多い。ビル・エバンスというと「Waltz for Debby」を代表とするリリカルで甘い可憐な演奏で紹介される事が多いのだが、実はかなりジャズの本流というか、とてもハードでシリアス、スリリングなモノが内包された演奏をするピアニストだ。この「You Must Believe in April」では、そうしたエバンスのジャズっぽい部分が比較的分かり易くかつ取っつきやすい形で表されている。
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by 2dachsies | 2007-12-24 23:53
2007年 12月 23日

「強力伝・孤島」- 新田次郎

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新田次郎を久しぶりに読んだ。一時期山岳小説に凝ったことがあるのだが、そういえば日本の第一人者である新田次郎の作品は今まで「八甲田山死の彷徨」と「アルプスの谷 アルプスの村」(及び表題の本にも収録されている「おとし穴」(下記参))しか読んだことが無かった。以前はあまり意識していなかったが、新田次郎の文体は無駄が少なくて心地よい(処女作の「強力伝」の出だしこそちょっと肩肘張っている感じがするが。。。)。今回の短編集を読み、もっと他作品も読んでみようかという気になった。
ところで「おとし穴」。簡潔でありながら見事な構成・プロットと語り口。名作だねぇ。中学か高校の頃であろうか、我が親父の運転する車で夜の長距離ドライブの時だったと思う。車のラジオから流れてくる朗読小説で聴いたのがこの短編小説に接した最初だと思う。その後、何度かどこかで読んだ記憶があったのだが、この短編集で読むまでこれが新田次郎作品だとは知らなかった(^ ^;。

ところで山岳小説というと(小説というよりもドキュメンタリーに近いノンフィクションだが)、山岳の中でもかなり特殊な世界にはなってしまうが、1996年に日本人の女性登山家である難波康子も犠牲になったエベレスト山における大量遭難死事故を題材とする「空へ(原題:Into Thin Air)」(ジョン・クラカワー)、ならびにその本への反論書ともなる「デス・ゾーン(原題:The Climb)」(アナトリー・ブクリーエフ)は必読書だと俺は思っているのだが、これ両方とも既に絶版の模様。何故。。。(畑村洋太郎ではないが、この事故には我々が深く学ばねばならぬ教訓と示唆に満ちており、そのドキュメントを有る意味ディベート的にも読める両書は大変に価値が高いと俺は思っている。)
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by 2dachsies | 2007-12-23 23:14
2007年 12月 22日

忘年会的飲み@両国

ashiberさんならびに奥様。本日は楽しい一時をアレンジ&お食事頂きありがとうございます。これからいよいよ、なので風邪などひかぬようお気を付け下さい(我が子達が咳をたくさんしちゃってましたので、是非せめて、手洗い・うがいなど、予防に心掛けてくださいませ)。
ウーさん。貴重な食材のご提供、楽しませて頂きました。
ガンちゃん。元気そうな顔を見られて安心しました。でも気は抜かないでね。
ジェーンさん。向上心って大切ですね。私もがんばらねば。
古川さんご一家。歳が近いのはやっぱいいですね。新居にはまた家族で遊びに行きますのでよろしくお願いします(でもオヤジ宅@宇都宮への挨拶が先かな。。。^ ^;)
丸恭さん、相変わらずの丸狂節、久しぶりに堪能させてもらいました。また子供らへのX'masプレゼント、ありがとうございます。お子さん、良かったですね!

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写真は両国へ向かう途上の電車内にて。そういや、ashiberさん宅で一枚も撮りませんでした。カメラ持って行ったことを家に帰るまで忘れてました(汗)

PS: カロちゃんのご機嫌は落ち着きましたでしょうか。
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by 2dachsies | 2007-12-22 23:14
2007年 12月 16日

CARMEN

今日は気温が低く風もちょっと出ていて寒い一日であったと思うのだが、南向きの大きな窓のある部屋の室内で過ごす分にはとても日差しがぽかぽかとして穏やかな休日であった。昼食の磯辺焼きを食しコーヒーを啜りながら、何となくこういう穏や〜かな日溜まりのリビングで聴くには、ちょっとジャズはハードに過ぎるかなと感じ、今日は「カルメン」をかけてみた(但し音量は抑え気味のあくまでBGMとして)のだが、これは大正解。非常に心地よい食後の一時を過ごすことをできた。
ところで我が末っ子。ジャズではあまり反応しないのだが、このカルメンの曲には妙に受けており、曲に合わせ叫んだり笑ったりしていた(ものの10分程の間にはいつのまにか寝てしまったけれども。。。^ ^;)。幼児にはクラシックのような整然とした曲調の方が受け止めやすいということであろうか。

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by 2dachsies | 2007-12-16 00:02
2007年 12月 15日

群生

今朝の犬散歩の途上での一枚。

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(EOS-5D + OM Zuiko Macro 90mm F2/F8)
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by 2dachsies | 2007-12-15 21:33 | Zuiko Macro 90m F2
2007年 12月 14日

慈愛と敬慕

昨日の「Money Jungle」とくれば、やはり次にはこの「Duke Ellington & John Coltrane」であろう。Money Jungleの演奏から僅か5日後の録音となる。

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一曲目の「In a Sentimental Mood」。感傷的(=sentimental)というよりも、何と慈愛と敬慕に満ちあふれた美しい演奏なんだろうかと思う。流石のコルトレーンも御大エリントンを前にはあまり身勝手な吹きまくりはしていない。偉大なエリントンへの尊敬を込めた遠慮があったことは否定できないであろう。しかし、そのコルトレーンのどこか最初はエリントンの機嫌や反応を探るかのようなテナーの語りかけを、エリントンは優しい慈しみをもったピアノで受け止め返すのだ。
二曲目以降も最後まで佳曲が続くが、演奏も限りなく美しく、そして儚い。この時代のこと時、この二人だけにしか紡ぎ出すことができなかった音楽だ。最高。

+ + +

(2007年12月29日追記)
朝日新書刊の「読んでから聴け!ジャズ100名盤」(中山康樹&ジャズ・ストリート)を購入した。

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ここでも本作「Duke Ellington & John Coltrane」が取り上げられている(評者は村井康司)のだが、二人の演奏の様子についての描写が俺の上のコメントとそっくりであった。。。(^ ^;
念のため記しておくが、俺はこの本を買う前に上のコメントを書いています。
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by 2dachsies | 2007-12-14 23:52
2007年 12月 13日

3人の怒れる男 - Money Jungle

巷間、ケンカセッションといえば普通マイルス・デイビスとセロニアス・モンクによる「Bug's Groove」となろうが、ケンカの緊迫感というかドスの効き方というか、デューク・エリントン名義のこの「Money Jungle」の方がずっと凄い!ハラハラドキドキもんで最後まで気が抜けないのだ。だがそれが聴き終わったとき、心地良い疲れとなるのがジャズの面白さでもあろう。
このアルバムを聴くまでは、俺にとってサー・デュークといえば「A列車で行こう」の暢気なおっさんであり、またスティービー・ワンダーが文字通り「Sir Duke」で描写していたような陽気で朗らかハッピーハッピーな印象を持っていた。それは実際にその後、エリントンの「The Popular」や「At Newport 1956」といった有名盤を聴いてみても、変わることは無かった。しかしこの「Money Jungle」、だ。

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恐ぇ〜っ!である(^ ^;
前奏のチャールス・ミンガスのベース音からして「てめぇケンカ売ってんのか?」ってなもんである。しかも大大先輩を前にしてだ(ただし、ケンカ売っている相手は、御大ではなくドラムのマックス・ローチ)。んで「がーっっ!おまいらっ!!!ケンカすんのもいい加減にせいよぉ〜ぉぉぉ!怒怒怒!!!」っと、ガキ二人がケンカを止めないことに御大もとうとうブチ切れ、そのまま一気呵成にアルバム一枚だ。
かのエキゾチック風味な名曲の「Caravan」もこれ程ハードにガシガシ殴り合いをやっているような演奏は他にあるまい。ここまで徹底的にド突き合っている演奏が次々と繰り出されると、合いの手的にメリハリを入れるべく組み合わされるメロディックで優しいバラード調の曲が、かえってもどかしく「早く次のラウンド開始のゴングが聞きたい」とさえ思えてしまうのだ。そしてこの試合、勝者無しだ。だって裁くレフリー当人が殴り合いに参加しちゃって乱闘状態だからねぇ(笑)。しかし、観衆としてこれほど上等の興行はそう滅多あるまい。こんな素晴らしい乱闘記録がしっかりと今でも繰り返し鑑賞できることに感謝(笑)。
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by 2dachsies | 2007-12-13 23:46
2007年 12月 12日

一本通っている筋

今日の帰宅途上の通勤電車の中で読了。
講演録ということもありとても平易な文章であり、また同じ人間がそう長い間をおかない比較的短期間のなかであちらこちらで行った講演を集めたこともあり、発言内容には相当の重複がある。
しかしこれは言い方を換えると、この著者には、自らの信念というか哲学というか、非常に太いしっかりとした一本の筋が通っており、またこれを周りに訴えてゆこうという使命感を持っているからこそ、同じことを何度も繰り返し言い続けるのだ - と感じた。

近江商人の言葉だそうだが「三方よし」ってのはとても良い考え方だ。「売り手よし、買い手よし、世間よし」。顧客が喜ぶものを売り顧客に満足してもらい、売ることで売り手も潤い、そしてその商売が世の中の発展にも寄与するようにすることを目指せ、と。
今の日本の政治家にこそ、少しでもこうした理念を持ってもらいたいね。権力や政権(そしてカネや名声)を得ることだけが目的ではなく、そのことにより同時に、もしくは結果として少しでも国民や日本や世界が豊になるように、そう考える政治家がいったいどのくらいいるであろうか。

それにしても歳のせいか涙脆くて困る。WFPに係わりアフリカの最貧困の現実を視察にいったくだりで、マラリアに罹患した赤子を、ある種の諦観の面持ちで静かに抱く母親のエピソードには参った。日本人の場合、災害などでニュースになったときだけ寄付や援助をしがちだが、ニュースにはならずとも恒常的に援助を必要としている極貧の地域では3秒に1人のペースで乳幼児が亡くなっていっているという現実。コーヒー一杯のお金で救える命がある。今回のクリスマス月中に、僅かだとしても俺もいくらかの身銭を寄付しようと思う。

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by 2dachsies | 2007-12-12 23:34